2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

乳房

乳房 堀口大学は詩集『乳房』で 乳房 乳房 乳房 掌の戀びとと詠った。 「乳房」を三度繰り返して「手の恋人」だなんて! これは現代でも口の中でころがしたいほどキャッチ―だ。もしかして「お口の恋人 ロッテ(チューインガム)」に継承されているのか。 BRE…

0327 責任転嫁

責任転嫁 工事現場に掲げられている看板の「落下物注意」が「頭上注意」に変えられたことを取り上げて、 落下物だと工事側に責任のニュアンスが濃く、頭上注意なら当事者責任の漢字がチラつく。 (鴨下信一『昭和のことば』) 昭和のことば (文春新書) 作者:…

0326 中黒(なかぐろ)、中点(なかてん)、黒丸(くろまる)

中黒(なかぐろ)、中点(なかてん)、黒丸(くろまる) 「東京・日比谷の」という「・」の使い方は近頃普通になって来たようです。以前は「東京は日比谷の」といっていました。個人的にはこの中黒はあまり好きではありませんが、「越後湯沢」と「越後・湯沢…

0325 孫悟空

孫悟空 苦境に陥った時、孫悟空は体の毛を抜いて息を吹きかけ、たくさんの分身を作り戦わせる。 須賀敦子さんのお母さんは敦子さんの弟が泣き止まない時その子の頭髪をつまんで息を吹きかけ、お前の分身が泣いているからお前はもう大丈夫、と言っておまじな…

いねむり

いねむり もうずい分前の話だが、地方の飲食店主催の立川談志独演会で、60歳くらいの男性が居眠りをした。 談志は高座を中断した。男性は、落語を聞く権利を侵害されたと訴訟を起こした。居眠りも生理現象の一つだから罪には問われないし、入場料を払ってい…

「タクシーで30分」では足りない? — 分かりやすさということ

結局、こういうのは書き手の想像力の問題なんです。

訴訟

いやあ、こういう思考をする人々、確かにいますね~。 訴訟 他人の田んぼを自分のものだと訴えたが、お裁きで負けた。悔しくてその田を刈り取れと家来に命じた。家来たちはその田に行きつく手前の田の稲も刈り取っていると、訴訟とは無関係の田をなぜ刈るの…

あい

あい 奥行のない呉服屋はあいという (江戸川柳) 狭い店では返事は短く「あい」と返事をすれば聞こえる。だが、大店では「あーい」と伸ばして返事をしないと聞こえない。 そういえば、映画『幕末太陽伝』ではフランキー堺が「へ~~~い」と引き延ばした返…

おまけ

ちょっとした一言なんですけどね。

うなぎ

関東では腹から割かず、関西では焼く前に蒸さず……うなぎ、しばらく食べてないなあ。

受身形

受動態は便利な表現です。 法律系などの産業系の翻訳をやったとき、そのありがたさを何度も実感しました。 受身形 無生物が主語となったものが、受身の形で述べられることは日本語では近世まではなかったという。 御国譲りの節会(せちえ)おこなはれて、剣…

相談して

「目的語に人/物をとる」という区別、「コロケーションの自然/不自然」、大学受験時代から副業として翻訳をやっていた時代には死ぬほど調べました。 相談して アドバイスの文言に使われる決まり文句に「…とよく相談して」があります。相談する相手は当然「…

洗濯物 

何気ない日常の風景が、平和の象徴であったり、現実との正気を保つ手がかりとなったりします。 洗濯物 小津安二郎の映画に、竿に干された、家族の洗濯物がしばしば映し出される。 北朝鮮による拉致被害者横田めぐみさんの母親早紀江さんは、まさか拉致と判明…

戦争にもっていかれる / 戦争にとられる

受動態の形でしか、一個人の想い、恨みを表現することができません。

文楽か志ん生か

文楽の「潔さ」と、志ん生の「たくましさ」。 これはいい話を聞きました。

猫も杓子も

ふと考え直してみると、よく意味がわからない言葉って結構あります。 これもそのひとつ。 なんで「猫」と「しゃもじ」なの?

季節外れなのは承知の上です。 そういえば、最後に蚊帳の中で寝たのはいつのことでしょうか。

八つ当たり

考えてみれば、精神活動としてもなかなか高等な行動なのかもしれませんね、「八つ当たり」って。