2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

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ここ1年ほど前から、私のPC周辺の環境が大きく変わった。 これはまじめに翻訳をするための環境を整えたためだが、結果として、翻訳に限らず全般的に仕事の能率が飛躍的に上がった(といってもまだまだ中級者レベルかな)。 これまでの私の試行錯誤は、もし…

『花のデカメロン』、阿刀田高、光文社文庫、1990

『言の葉の交通論』でちょっとイタリアづいたので、今日はこんな本を。ボッカチオ『デカメロン』の紹介本。 阿刀田高には旧約・新約聖書やギリシア神話、アラビアン・ナイトを紹介したシリーズがあり、この本もこれに連なる一冊。ただし、「紹介」といっても…

『言の葉の交通論』、篠原資明、五柳書院、一九九五年

美学・芸術学専門だけあって、篠原先生は雰囲気のある先生という評判だった。 一度講義を聴きたかった先生。 講談社の「現代思想の冒険者たち」シリーズでは「ドゥルーズ」と「エーコ」を担当していて、読者層を初心者を対象としていたせいかあまり面白くな…

『シネマでヒーロー[監督編]』、武藤起一編、ちくま文庫、一九九六

当時の新進気鋭の邦画映画監督のインタビュー集。 この文庫の元となった、『映画愛 監督編』では、黒沢清、小松隆志、天願大介、山本政志、林海象のインタビューも収録されている。 竹中直人の父は役所勤務、共産党を支持し、労働組合の委員長もやっていた。…

『ニーチェを辿る』、樋口大介、泰流社、一九八五

たまに、ひどく抽象的な思考をして頭を酷使したくなるときがある。 そういうときにはニーチェは不向きな思想家だ。 おそらくそれはニーチェ自身が一貫した思索を行っていないから。 体あたりして解釈に臨んでも、手応えがえられにくい思想家だ。 一見すると…

『ドイツ語のすすめ』、藤田五郎、講談社現代新書、1964年

ドイツ語を学び始めた頃に読んだ本。 豆知識を2つだけ。 トマス・カーライルも、英文を綴るときに名詞を大文字で書いていました。 その便利さをしみじみ感じたからでしょう。 亀の甲文字(die Fraktur:ひげ文字)をやめる第一歩に踏み切ったのが、じつはヒ…