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町山智浩による『グラン・トリノ』ポイント解説! (『映画秘宝』2009年6月)

グラン・トリノ [DVD]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2009/09/16メディア: DVD購入: 39人 クリック: 494回この商品を含むブログ (344件) を見る映画秘宝 2009年 06月号 [雑誌]出版社/メーカー: 洋泉社発売日: 2009/04/21メディア: 雑誌購…

 『ゴーストバスターズ』、監督アイヴァン・ライトマン、1984年

ゴーストバスターズ コレクターズ・エディション [DVD]出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント発売日: 2008/06/25メディア: DVD購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (19件) を見るケーブルテレビで放送していたのを録画してダラ…

 『チーム・バチスタの栄光』、監督中村義洋、2008年

やっと観ました。 チーム・バチスタの栄光 [DVD]出版社/メーカー: TCエンタテインメント発売日: 2008/08/08メディア: DVD クリック: 75回この商品を含むブログ (208件) を見る テレビドラマの方を先に観て、これがなかなか面白かったので、 映画も観てみたく…

 プラッチャヤー・ピンゲーオ 3作一気鑑賞!

一気に3本観ました。 …3本とも、5年前の私なら絶対観なかった映画です。 マッハ ! プレミアム・エディション [DVD]出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント発売日: 2004/11/25メディア: DVD購入: 1人 クリック: 48回この商品を含むブログ (303件)…

「いつか読書する日」、監督緒方明、2005年、日本

これからは、思ったことはどんどん書いていこうと思う。 で、まずはこの映画について。 録りだめしてたのをやっと観ることができたんだけど、 うーん、どうも観終わってしっくりこない映画だった。 結局何を問題にしているのかがよくわからなかった。 単純に…

「村井ワクチン」の元ネタ、「丸山ワクチン」関係の新聞記事

このブログではこれまで一言も触れてなかったけど、 『攻殻機動隊S.A.C.』は本当に面白いアニメシリーズだった。 いまさら私が何か書く必要も感じなかったので特に何も記さなかったが、私の中のいくらかはこの作品でできているのは間違いない。 特に「ネット…

『プラネット・テラー in グラインドハウス』、監督ロバート・ロドリゲス

タランティーノの新作! と期待して借りたところ、中身は『プラネット・テラー』。 『デス・プルーフ』を借りたつもりが、棚の隣に並べてあったのか、 間違って手にとってしまったようだ。 どうせグラインドハウスは2本とも観るつもりだったから構わない (…

『パンズ・ラビリンス』、監督ギレルモ・デル・トロ、メキシコ・スペイン・アメリカ、2006年

人はなぜ小説を読んだり映画を観たりするのだろう。 もっというと、人はなぜ「物語」を必要とするのだろう。 思うに、誰もただ楽しいから映画を観るのではない (いや、もちろんそういうときもあるだろうけど、 ずっと映画を観続けたり小説を読み続けるのに…

『時をかける少女』、監督細田守、製作マッドハウス

文句なしの名作。 何度観てもそう思う。 ゴールドベルク変奏曲の使われ方、伏線の張り方や小物の使い方、 友情と淡い恋心、映像表現など、述べたいことはたくさんあるが、 この作品に関してはあまり説明はしたくない。 大事なことは、映画のフィルムやセル、…

『動くな、死ね、甦れ!』、監督ヴィターリー・カネフスキー

蓮實 重彦の『映画狂人日記』でベタ褒めされていたのでビデオで借りた。 自信をもって断言するが、今年最大の映画的な事件は、 何といってもヴィターリー・カネフスキーの登場である。 カネフスキーの『動くな、死ね、甦れ!』を見損なった人には、 しばらく…

『行方知レズ 渋さ知らズ1999-2000』

いまや世界的な大所帯バンド、 渋さ知らズの1999年から2000年にかけてのドキュメンタリー・フィルム。 リーダー兼ダンドリストの不破大輔に密着同行する形で撮られている。 このフィルムは既に京都のクラブ、 メトロで「メトロ大学」なるイベントで観たのだ…

とりあえず総決算。(1)

やっとPCに向かうことができた。 気の遠くなるような引越作業もようやく一段落ついたので、 少しずつ知的生活も復活させていこうと思う。 まずは観っぱなしの映画から。 一つ一つについて書き記したいことはあるのだけど、 時間が経ってしまっていて細部が…

『エミリー・ローズ』

この映画の予告編、怖いよね。 主人公の女の子の体が変な風に曲がってていきなり悲鳴上げたり、 クラスメートが授業中に黒い涙を流したり。 で、この映画はそれがすべて。 誤解を恐れずに言っちゃえば、予告編を観ればそれで充分です。 監督とプロデューサー…

『DOG-FOOD』、監督田辺誠一、1999年

偶然中古店で出会い、破格の値段だったので購入。 田辺誠一は、大塚寧々と結婚したときは勝手に嫉妬していたが、 『HUSH!』を観て以来ずっとファン。 『約三十の嘘』もよかったし、安心して観てられる役者の一人です。 なので、わりと期待して観たんだ…

『きょうのできごと』、監督行定勲

行定勲のぼんやりとした若者の青春・恋愛映画。 おそらく、若者の繊細な人間関係を描こうとしたのだと思うけど、 あまり成功してないと思う。 行定勲は『GO』のように、勢いのある演出が得意なのだと思う。 面白かった点。 個人的に、舞台が京都で、院生が…

『探偵事務所5』、『笑の大学』監督星護

期待していた作品がつまらないときが一番辛い。 先日試写会で観た『インサイド・マン』の スパイク・リーにもガッカリさせられたが *1、 この週末はひどかった…。 林海象が中心になったプロジェクトの『探偵事務所5』と 三谷幸喜が脚本の『笑の大学』を観た…

『死に花』、監督犬童一心

[film] 『死に花』、監督犬童一心犬童一心が、山崎努、宇津井健、谷啓、青島幸雄らを主人公に、 老人ホームのおじいちゃんたちが銀行強盗する話。 ただし、この映画には犬童一心の持ち味である 異なる世界に住む人間と人間の関係への繊細な眼差しは感じられ…

『レイクサイドマーダーケース』、監督青山真治

『レイクサイドマーダーケース』がテレビで放映された。 それもフジの「金曜エンタテイメント」で。 これはちょっと信じられないことだ。 なにしろ監督は青山真治でいわゆるミニシアター系の作風だし、 それほどヒットした作品ではないからだ。 このフィルム…

『王立宇宙軍 オネアミスの翼』、ガイナックス

先日、偶然つけた「BSアニメ夜話」でこのアニメを特集しており、 つい懐かしくなってDVDを借りてきて観た。 いい話だとは思う。 大仰な使命感など抱いていない人間が、 一人の女性に恋することによって少しずつ成長していく過程が、 80〜90年代の空気感…

『エイリアン』〜『エイリアン4』

『エイリアン』が名作だってことに疑いの余地はない。 というのも、このフィルムはSF・ホラーの佳作でありながら、 レイプへの恐怖を描いた作品だからだ。 H.R.ギーガーによるエイリアンのデザインは もちろん男根をイメージしたもので、 エイリアンの卵が…

『約三十の嘘』、監督大谷健太郎

細かいところまで目が行き届いた、抑制された佳作。 ぼくの好きなフィルムは、そんな感じのものが多い。 『約三十の嘘』はまさにぼくの好みのど真ん中。 愛すべき佳作です。 もともとは土田英生の戯曲なので、極めて舞台色の濃い作品となっている。 鉄道の中…

『ジョゼと虎と魚たち』、監督犬童一心

ジョゼと虎と魚たち(通常版) [DVD]出版社/メーカー: アスミック・エース発売日: 2004/08/06メディア: DVD購入: 5人 クリック: 214回この商品を含むブログ (651件) を見る この映画について、言葉を並べる必要があるのだろうか? 「限りなく繊細で、奇跡的な…

『ホテル・ルワンダ』、監督テリー・ジョージ、2004年、南アフリカ・イギリス・イタリア

やっと観ることができた。 想像していた通り、魂に響く映画だった。 1994年、ルワンダ国内で実際に起きた、 フツ族によるツチ族大虐殺事件を題材にした映画。 フツ族のポール・ルセサバギナはベルギー系高級ホテル、 「ミル・コリン・ホテル」の支配人だった…

 『イン・ザ・プール』、『亀は意外と速く泳ぐ』、監督三木聡

ぼくには重要なことは先送りする癖がある。 行動力は無い方ではないと思うし、なにかしらいつも忙しくしているのだが、 しなければならないことに限って、 いつも期限ギリギリになってからあわてて滑り込ませたりしている。 この性癖は、優柔不断からくるも…

『ZOO』、原作乙一

こんな試みはもっとあっていい。 『ZOO』は、 同名の乙一の短編小説集をショート・フィルム集で構成した作品だ。 考えてみれば当たり前の発想で、 むしろこういった形式の作品を これまであまり目にすることがなかったのが不思議なくらいだが、 これはもち…

『愛の井口昇劇場』

最近、ショート・フィルムづいているので、 同じ棚にあったこの作品もレンタル。 特に井口昇に思い入れがあったわけではない。 このDVDに収録されている作品は、 どれもショート・コメディの形式だが、 その実、井口昇の暗い内的な欲望が投影されたものだ…

『山下敦弘短編集』、『どんてん生活』、『ばかのハコ船』、監督山下敦弘

山下敦弘は、以前から名前は耳にしていたが、 実際にフィルムを観る機会がなかった。 ずっと興味はあったので、今回、一気に3作品を観た。 結論から先に述べると、3作品とも無名の俳優を配し、 低予算で制作されながらも映画的文法に則った作品で、 興味深…

『ON THE ROCK』、監督山下澄人

惜しいなあ、このフィルム。 あらゆる要素がもう少しずつよくなれば、 すごく面白い作品になっただろうに。 「きょん」というバーに訪れる客と店員の話で、 カメラは店の中から動かない。 舞台の要素が強いフィルムで、1話10数分の全六話。 ちょっと無愛想…

『サムライチャンプルー』、監督渡辺信一郎

この清々しさは、いったいどこからくるのだろう。 これがサムライチャンプルー、全26話を観終わった素直な感想。 完結したのは随分前だが、 そのとき書いておくのを忘れていたのでここに記しておく。 ナベシンこと渡辺信一郎のつくる作品を貫く思想は、 「人…

『恋の門』、監督松尾スズキ、原作羽生生純

う〜ん、いまひとつノレないな…。 観る前からやな予感はしてたんだけど、見事に的中。 その原因は内容とその語り方のミスマッチにある。 原作の漫画の面白さは、 誰もが一度は抱く、 「若気の至り」的な「自分の好きなものへの熱中」が、 いまどき珍しい暑苦…