唱歌、童謡が、いま静かな人気を呼んでいます。
というのも、高齢者マンション(特別養護老人ホーム)の慰問などで最もウケるのが文部省唱歌、童謡らしいので、こういう演奏会でのレパートリーには欠かせないとか。
今回の「汽車」もそんな1曲です。
汽車
昔懐かしい文部省唱歌に『汽車』がある。
今は山中、今は浜、今は鉄橋渡るぞと
思う間も無くトンネルの 闇を通って 広野原
大衆が好んで歌う歌には、だれがパロディに改変したのか、赤提灯で小皿を叩いてチャンチキ大声を張り上げてウップンをはらす歌もある。
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次が上掲の『汽車』の替え歌。
今は国会 今は赤坂 今は小菅へ帰るぞと
思う間もなく 法律の 盲点くぐって抜けて出る
小菅は現在の東京拘置所。悪い奴は必ず捕まる(と思いたいが)、捕まってもやがていつの間にか出所する。そのパロディの元唄が「汽車」だとは面白い。*1
『岩波 国語辞典』で「汽車」を引くと、
(蒸気の力を動力とした)機関車によって、客車・貨車をレールの上を走る車。
ナルホドね。
(権力を動力とした)仕掛によって、国民・企業を搾取レールの上を走る車。
が裏の真意か。さすが岩波。おちょくられたり、曲解されたりされる定義の余裕がある。それが辞書を読む愉しみのひとつである。*2
対して、名高い『新明解 国語辞典』第三版は「汽車」に関してはつまらん。*3
世代の違いでしょうか、わたしは替え歌というと嘉門達夫を思い出します。
ちなみに、嘉門氏は同居人の高校のずっと上の先輩だったようで…。
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あ、替え歌といえば、「王様」の二匹目のドジョウ、「女王様」の正体が爆風スランプのパッパラー河合だということを最近知りました。
これは面白かったなあ。
ディープ・パープルのアレは、友人と腹抱えて笑ったことを覚えています。
そして「女王様」。
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そうか、 「王様」の二番煎じであることと、「Queen」のパロディであることを表明しているわけですね、「女王様」という名前は。
正体はパッパラー河合ですが。
このアルバムには「さまよえる魂のための狂詩曲」というカバー(パロディ?)が収録されていますが、これって「ボヘミアン・ラプソディ」じゃないですか!
去年のクイーン人気にあやかって、あざとく商業展開すればよかったのに。
…まあ、正体はパッパラー河合ですが。
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替え歌、訳詩、本歌取り……奥深い世界です。