文学座は稽古場を作る資金がなかった。八幡製鉄所の慰安会で多額の謝礼金が出るので、飛びついた。『女の一生』をかけたが、客席は酔っ払って大騒ぎ。杉村春子は一幕の終わりごろ、業を煮やして言った。「一生懸命に、あたしたちはみな一生懸命にやっています。静かに見て下さっているお客様にすみません。もう一度初めからやりなおしますから、どうか静かに観て下さい」と。演じることの意味を知っている人だった。
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杉村春子 1906-1997
なんと、文学座の公演のDVDも出てたみたいです。
amazonでは、マニア向けの値段になってますが。
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