新聞配達
日本では新聞は新聞受けにきちんと入れてくれるが、アメリカの映画では玄関のドアめがけて通りから投げる場面ばかり。雨降りや風の強い時はどうするのかとかと心配になるが、その様な場面にはまだ出会っていない(と思う)。
ハンフリー・ボガード主演の映画『必死の逃亡者 The Desperate Hours』(1955年)では、新聞配達の少年が自転車に乗ったまま、折りたたんだ新聞を飛行機のように玄関のドアにゴンと投げつける。その音を聞いて朝食中の主人が「困った小僧だ」と言う。投げるのが困ったことなのか、ドアにブチ当ててビックリさせられるのが困ったことなのか不明だが、苦情をいう珍しい場面だ。
『必死の逃亡者』、原作は1954年のジョセフ・ヘイズ の小説です。
必死の逃亡者 (1955年) (Hayakawa pocket books)
- 作者: ジヨセフ・ヘイズ,蕗沢忠枝
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 1955
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この話は、1990年にマイケル・チミノ監督、ミッキー・ローク主演でリメイクされました。そのときのタイトルはシンプルになって『逃亡者』。原題も『Desperate Hours』で「The」が取れました。
なお、ハリソン・フォード主演の同邦題との混同に注意。
これもリメイクなのでややこしい。
オリジナルは60年代のテレビドラマシリーズらしいです。
さらにこんなのもありました。
ジュール・ヴェルヌに同じ邦題の小説がありますが、こちらは1879年の作品。
まったく別物です。
ややこしいなあ。
「逃亡者」、タイトルにしやすいのでしょう。
「追われる」、「何かから逃げる」という行為はそれだけで演劇的ですから。