諭す
開高健がドイツで、70センチ以上のイトウを2匹、しかも1時間で釣ったと自慢したところ、それはベイビーですよ。小さい小さい、そんなものを釣ったらここらじゃ法律に引っかかりますナ、と言われたという。
ところ変わって日本国の首相官邸で、小泉進次郎議員がフリーアナウンサー瀧川クリステルと結婚したことを発表した。しかもその女性タレントを官邸にまで連れ込んで。取り囲んだ政治部記者はにわかに芸能記者に成り下がって、なれそめは? などと愚かな質問。浮かれてる小泉議員に「首相官邸でのろけ話したら世間に嗤われますヨ」、取り巻く政治部記者には「政治部記者たれ」、と諭す老練の政治部記者がいなかったのが情けない。
人は良識人たる任があり、賢者は愚者を戒める任があるはず。
開高健のこの本、わたしは amazon の Kindle で読みました。
釣りにはほとんど興味がありませんが、楽しく読みました。開高健は、もっと早く知りたかった作家の一人です、その生き方も含めて。
(開高健 1930-1989)
一方の小泉進次郎さんと滝川クリステルさんの結婚については、あまり関心がありません。いや、驚きましたよ、驚きましたが、それほど意外には感じませんでした。
スタンドプレーが上手いなあ、とか、派手な人は派手な場所が似合うなあ、というような凡庸な感想を抱いたくらいです。