ソローの「怒り、憤り」。

ヘンリー・デイヴィッド・ソロー

教科書でしか知らなかったこのアメリカの哲学者、大学時代に友人の愛読書だと知り、急いで大学生協で買い求めた記憶があります。以後、『森の生活』はずっとわたしの本棚にあります。

 

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ソロー

 国に抗議して税金不払いをした。投獄されたとき、師のエマスンが牢獄にきて「そんなところにいて恥ずかしくないのか」と言った。するとソローは「あなたは、この外にいて恥ずかしくないのか」と射返した。(鶴見俊輔『思い出袋』)

思い出袋 (岩波新書)

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いいなあ、この話。

最近は「アンガー・マネジメント」など、怒りをコントロールする方法や、自分の攻撃的衝動を鎮める本がはやっています。それはそれで意味があることだと思います。わたしも実感していることですが、現代日本は生きていくのが大変すぎる。会社に就職して、結婚して、子育てをしているだけでストレスです。

でも、そういう日常的なイライラとは別に、怒るべきときは怒らなければならない。人間は、一社会人として常識の範囲内で、普通に生きていても、理不尽な仕打ちに出会うことがあります。そんなときは怒らなければなりません。怒りは力であり、事態を変革する原動力です。Rage Against The Machine も歌っているじゃないですか、「Anger is a gift!」って。

 

Rage Against the Mach

Rage Against the Mach

 

 

だから、数年前の一フランス市民が書いたこのリーフレット、わたしも買いました。

原書と訳書の両方。訳書は…ちょっと装丁がオシャレすぎませんか?

 

怒れ! 憤れ!

怒れ! 憤れ!

 
怒れ! 憤れ! ステファン・エセルの遺言 [DVD]

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