教科書でしか知らなかったこのアメリカの哲学者、大学時代に友人の愛読書だと知り、急いで大学生協で買い求めた記憶があります。以後、『森の生活』はずっとわたしの本棚にあります。
ソロー
国に抗議して税金不払いをした。投獄されたとき、師のエマスンが牢獄にきて「そんなところにいて恥ずかしくないのか」と言った。するとソローは「あなたは、この外にいて恥ずかしくないのか」と射返した。(鶴見俊輔『思い出袋』)
いいなあ、この話。
最近は「アンガー・マネジメント」など、怒りをコントロールする方法や、自分の攻撃的衝動を鎮める本がはやっています。それはそれで意味があることだと思います。わたしも実感していることですが、現代日本は生きていくのが大変すぎる。会社に就職して、結婚して、子育てをしているだけでストレスです。
でも、そういう日常的なイライラとは別に、怒るべきときは怒らなければならない。人間は、一社会人として常識の範囲内で、普通に生きていても、理不尽な仕打ちに出会うことがあります。そんなときは怒らなければなりません。怒りは力であり、事態を変革する原動力です。Rage Against The Machine も歌っているじゃないですか、「Anger is a gift!」って。
だから、数年前の一フランス市民が書いたこのリーフレット、わたしも買いました。
原書と訳書の両方。訳書は…ちょっと装丁がオシャレすぎませんか?