『話を聞かない男 地図が読めない女』という本がありましたね。
地図
女性は地図を画くのが苦手だと向田邦子さんは言う。
地図には感情がこめられない。そこの角にはすぐ吠える犬がいるとか、そこの角の店であたしは水っぽい西瓜を買わされたのよ、などという恨みは出してはいけないのである。
しかし、そういう人は戦前の教育を受けた女たちで、近頃の若い女性たちは地図を書くのがうまい人が多いと観察している。しかし、
いいことだなと思いながら、私は少し不安でもある。女が地図を書けないということは、女は戦争が出来ないということである。
そして、
そのへんが平和のもと(傍点)だと思っていたのだが
と危惧をあらわしている。(向田邦子全集8「地図」)
この、女性の地図に関する話は、「共感力」のことですよね。
女性は共感力が強く、男性は論理力が強い、と。
お互いがお互いにないところを補ってあげればよいのになあ、と自戒の念を込めて。