『ジャズ レッスン』、綾戸智絵、KTC中央出版、2000年

NHKテレビ番組「課外授業 ようこそ先輩」で、
綾戸智絵は母校の小学校を訪れ、後輩の子供たちとジャズを語り、
ジャズを歌った(「教えた」とは言いたくないのだろう)のだが、
これはその一部始終を収めた本。


英語の歌詞を聞き取る際に、
「英語はまず耳で聴くこと」として、
カタカナでビートルズの「イエスタデイ」を書き取らせたり、
「音楽は耳の孔でなく毛穴で聞く」など、興味深い話はたくさんあったが、
小学生を相手にわかりやすい言葉で説明しているせいか
(アヤドさん、教え方上手いよ!)、あまり強烈な印象を受けなかった。
恐らく、これはすらすら読めてしまったせいだろう。
またいつか、うんと年下の人と話をする際にもう一度読もうと思う。


あと、各ページ下に授業風景の写真が付けられているが、
それに添えられたコメントが面白い。
もちろん悪意はないのだろうが、表情豊かでジェスチャーが大きい綾戸智絵に、
「アバウトです」や「アーチアチ」などの一言が添えられると、
それだけみていて吹きだしてしまう。


この本を読んだとき、同時に綾戸智絵の伝記、『マイ・ライフ』も読んだ。
これは面白かった!
『ジャズ レッスン』の印象が薄いのは、
『マイ・ライフ』に圧倒されてしまったせいかもしれない。