ライフ (life)

今日は言葉遊びを楽しんでください。

ライフ (life)

英語のlifeには戸惑ってしまう。英語では人でも猫でもlife。そして人でも猫にも犬にも一生がある。そう「ミミズだっておけらだってアメンボだって みんなみんな生きているんだ」とやなせたかしはうたった。でも、日本語の「人生」は猫にもおけらにも使えない。人間にしか使えない不自由さがある。代用としては「生涯、一生、生き方、生活」なども考えられるが。

そしてしかし、lifeには if がある。可能性がある。夢がある。

やなせたかし 明日をひらく言葉 (PHP文庫)

やなせたかし 明日をひらく言葉 (PHP文庫)

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2012/07/04
  • メディア: 文庫
 

 

三好達治の「郷愁」を思い出しました。

「郷愁」 三好達治

 蝶のやうな私の郷愁!……。蝶はいくつか籬(まがき)を越え、午後の街角に海を見る……。私は壁に海を聴く……。私は本を閉ぢる。私は壁に凭(もた)れる。隣りの部屋で二時が打つ。

「海、遠い海よ!と私は紙にしたためる。――海よ、僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる。そして母よ、仏蘭西(ふらんす)人の言葉では、あなたの中に海がある。」

 

測量船 (講談社文芸文庫)

測量船 (講談社文芸文庫)

 

 

「life」の中の「if」には気づきませんでした。ジョイス的ですね。というかこれ、柳瀬尚紀訳の『フィネガンズ・ウェイク』は一応読んだ(つもり)なので、この「響き」は体感しているはず。

 

フィネガンズ・ウェイク 1 (河出文庫)

フィネガンズ・ウェイク 1 (河出文庫)

 
フィネガン辛航紀―『フィネガンズ・ウェイク』を読むための本
 

 

そういえば、マイルスのエレクトリック時代には『ライヴ・イビル』という2枚組がありました。中身もタイトルもすばらしい。

 

Live-evil

Live-evil

  • アーティスト:Miles Davis
  • 出版社/メーカー: Colum
  • 発売日: 2010/07/16
  • メディア: CD