『郵便配達は二度ベルを鳴らす』、ジェームス・ケイン、新潮文庫、1934

郵便配達は二度ベルを鳴らす (新潮文庫)

郵便配達は二度ベルを鳴らす (新潮文庫)



これも「名作読み上げ期間」に読んだ本。
アマゾンをみてみると、この文庫絶版みたい。

昨日と同じく、内容憶えてないのでカバー裏の「あらすじ」を引いておく。

フランクがふらりと飛び込んだ街道わきのサンドウィッチ食堂は、
ギリシャ人のおやじニックと若すぎる女房コーラがやっていた。
この店で働くことになった彼は、やがてコーラと”いい仲”になり、
ニック殺害のために完全犯罪を計画するが……。
本編は、ケインの処女長編で、本格的ハード・ボイルド作品として、
現代アメリカ文学の一傾向を代表する名作の一つに数えられている。

そうだそうだ、そういやそうだった。思い出したぞ。
しかし……ほとんど『ブラッドシンプル』と同じじゃなか!
というか、もちろん『ブラッドシンプル』がこのプロットを利用しているわけだけど。


タイトルの由来は、Wikipediaにもあるように、諸説あるみたい。
そのうち、いちばん信頼度の高そうなものを。

JMケインの原作小説の文庫本のあとがきによると
アメリカでは郵便配達はいつも玄関のベルを二度鳴らすしきたりに
なっている。つまり来客ではないという便法である。それに郵便配達は
長年の知識でどこの何番地の誰が住んでいるかをちゃんと知っているから、
居留守を使うわけにはいかない。二度目のベルは決定的な報を意味する。
それと同じようにこの小説では事件が必ず二度起こる。パパキダス殺しは
二度目で成功する。法廷の争いも二度ある。自動車事故も二度、フランクも
一度去ってまた帰る。そしていつも二度目の事件が決定打となるのである。
この題名はこの本が献げられた脚本家ヴィンセント・ロウレンスの示唆による
ものだそうである。」 (飯島正

なお映画は原作とは異なる点があり、たとえば原作では女の交通事故死が
裁判で殺人とされ、男が死刑宣告を受けるという結末になっている。

でも、これ2ちゃんねるだからなあ…。
うーん…。
『ポストモダニストは二度ベルをならす』でも読んでみるか。

ポストモダニストは二度ベルを鳴らす―90年代文化論

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