『VIDEOまっしぐら』、中野翠・石川三千花、主婦の友社、H9

これまた本棚の整理をしていて出会った本。
最後にもう一回目を通して処分しようと思ったんだけど……
これもやっぱり処分できなかった。
著者の二人の名前からわかるように、
本の内容は俳優の演技や服装、美醜についてのそれぞれの独白。
文化的背景については触れられないものの、
各々の語り口が面白いので退屈しない。


ポリンキーのCMに出てくるスリーポリンキーズの名前は、
「ジャン」「ポール」「ベルモント」だというのを
始めて知ったのもこの本だ。
ちなみに、『カウボーイ・ビバップ』に
よく出てくる3人の老人の名前は
「アントニオ」「カルロス」「ジョビン」。
やっぱり、みんなこういうの好きだよね。


ああ、そうそう。
コーエン兄弟の『ビッグ・リボウスキ』で、
遺灰を海に撒こうとするが逆風でモロに自分の体に浴びてしまう、
というのは『メル・ブルックス 逆転人生』の引用だ
というのもこの本でわかった。
ヒッチコックのパロディ映画、
メル・ブルックスの新サイコ』は実に面白そうなので是非観たい。
他にも、
冬の猿』(62年、仏、アンリ・ベルヌイユ監督)が面白そうだ!
しかし、『冬の猿』はこの本が刊行された時点では絶版とのこと、
DVDで再発されたのかな?


最後に、『レザボア・ドッグズ』についての
石川三千花の言葉を引いておこう。

イデアはオタクから生まれ、アーティストがそれを演じる。

けだし名言である。


VIDEOまっしぐら

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