「村井ワクチン」の元ネタ、「丸山ワクチン」関係の新聞記事

このブログではこれまで一言も触れてなかったけど、
攻殻機動隊S.A.C.』は本当に面白いアニメシリーズだった。
いまさら私が何か書く必要も感じなかったので特に何も記さなかったが、私の中のいくらかはこの作品でできているのは間違いない。


特に「ネットの闇に棲む男(Chat! Chat! Chat!)」はよかったな〜。
後半の一連の勢いは言うに及ばず。
レンタルで観てたので、次のDVDが出るまでの1ヶ月は本当に待ち遠しくて、最後の数巻は日常生活にも支障をきたしてました。
神山監督の妄想力と演出力にも素直に脱帽した。
新しい才能に出会えたことを嬉しく感じていた。
神山健治を輩出した、というだけで「押井塾」の価値はあったと思うな。
それに比べて『2nd GIG』は一人でいろいろ背負い込んでしまって、才能が空回りしてたような感がある。
もっとも、『精霊の守り人』は非常によい出来だったから深く心配はしてなくて、
東のエデン』は一気に観ようと思ってあえてまだ観てないところである……
……と、この作品のことになると別に書かなくてもいいようなことをダラダラと書き連ねてしまうので嫌なんだ。
自分の愛するものについて、うまく書くのは難しい。
バルトもいいこと言うな。

以上のようなことをいきなり書いたのは、新聞で以下のような記事をみつけたから。
この「丸山ワクチン」がSAC「村井ワクチン」の元ネタだというのはシリーズが終わってから知りました。

朝日新聞、2009年10月22日夕刊)
[私の収穫]
丸山ワクチンと自然免疫 政治学者篠原一
  私の友人である、朝日新聞の故石川真澄さんがインタビューにきて、東大教授の経歴ほどつまらないものはないという。人生に波乱がないからだが、あなたには一つだけ面白いところがある、それは、丸山ワクチン認可の運動をやって、医学界の主流派や科学ジャーナリストに痛めつけられたことだという。
 一人のがん患者として、臨床実験や基礎医学的所見など、科学的根拠もあるのだから、偏見を持たないで、数ある抗がん剤の一つとして認可して欲しいというささやかな主張をしただけだったが、風当たりはすさまじかった。がん治療剤としては、まだ認可はされていない。
 2005年に私たちは、「丸山ワクチンとがんを考える会」というNPOを発足させた。20世紀の末から、免疫革命ともいうべきことが起こり、従来の獲得免疫のほかに、自然免疫というものがあり、その作用機序が明らかになって、ノーベル賞ものといわれるようになった。われわれの皮膚の1ミリ下に、自然免疫がはっており、その攻撃力は、最近の膀胱がん治療の分析で実証されたように、獲得免疫より強く、また、自然免疫に点火されなければ、獲得免疫も作用しない。そしてこの自然免疫を活性化するのが、丸山ワクチンの成分がもつ糖脂質だということがわかってきた。
 科学というものはすばらしい。「時がたつと、もっともらしい偏見をもふき飛ばしてくれる。

攻殻機動隊は、本当に私の視野を広げ、刺激を与えてくれた作品である。
とりあえず、今はそれだけしか書けない。