BECK関連本。『THE GUIDE BOOK』『MUSIC GUIDE』

BECKの関連本はこれまで3冊出てる。
BECK THE GUIDE BOOK vol.0』と『BECK THE GUIDE BOOK vol.00』は、
BECK』で使われてる元ネタの紹介という色合いが濃い。
ハロルド作石のインタビューや、
藤子不二雄A甲本ヒロトとハロルドとの対談も収録されていて、
ファンにはとても嬉しい編集だ。
しかし、『BECK MUSIC GUIDE』は、これら2冊とは少し傾向が違う。

すでにお読みになっていただいた方はお気づきのことと思いますが、
本書は、これまでに出版された『BECK』のガイドブックとは、
少々性格を異にしています。


BECK』でアメリカやイギリスの音楽を知った方が、
さらに音楽の世界を探検するにあたって、
地図の役割を果たすような本をつくりたい。
この本は、そんな気持ちでつくられたものです。


この本を手にとってくださった方が、
「自分にとって大切な音楽」を見つけるにあたって、
多少なりともお役に立てたならば、この上ないよろこびです。

そう、『BECK』を足がかりとして、
ロックを中心とした音楽を概観できる構成になっているのである。
ソウル、ファンク、ジャズの説明はほとんどないけど、
ロック史が概観できて勉強になった。
ロックとは距離を取っていたので
(特に80年代以降のクラブミュージックと無関係のロック)、
こういう風に概観できる本があるととても便利。
今からロックを聴く子達は、この本を読めばかなり整理できるでしょう。


こんな本が出版できるのは、もちろん『BECK』に人気があって、
そしてメディアミックス的な戦略によるものだろうけど、
出版側にも昔のロックに強い思い入れがある人が多いこと
(最近の「AERA」や「プレイボーイ」とかの特集ラッシュ、ヒドイよね。)、
そして作成者たちが『BECK』と音楽に愛情を持ってつくったことが上手く働き、
こんな良質な関連本ができた。
こういう関連本なら大歓迎なんだけどな。


BECK MUSIC GUIDE (KCデラックス)

BECK MUSIC GUIDE (KCデラックス)