食べたお皿

 

食べたお皿

 日本語と英語の構造の違いで苦労するものの例題に「食べたお皿」があります。たとえば

「食べたお皿は流しに運んでください」 

これがとっさに言えないのです。手元の和英辞典には用例がありません。

「死体を埋めたシャベルが発見された」、「その成句を調べた辞典は旧版だった」などなど、これを教えてくれる和英、英作文の書物はあるのでしょうか。

 さてここで問題です。次の投稿を読み、問題に答えよ。

食事のあとかたづけをするので「食べたお皿を持ってきて」というと、子供は素直にお皿を持ってくるが、夫は「ワシは皿など食べない」といばっている。

(松田喜代子 朝日新聞1991.9.1)

 

問題。

「ワシは皿など食べていない」 といばっている夫をぎゃふんと言わせるにはどう口答えをすればよいか。

 

翻訳をするときのルールとして、わたしは、口語の文章は開き、論文などのフォーマルな文章では誤解のないように閉じることにしています。

「開く/閉じる」というのは、「重文/複文」のことですね。

関係詞や接続詞でガチガチに意味を限定していくか、文を重ねて説明を加えていくかの違いです。

 

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