書評家としての高橋源一郎

高橋源一郎は書評が面白い。
ぼくは氏の本業である小説もけっこう読んだけど、
圧倒的に面白いのは書評の方。*1


高橋源一郎の小説は……はっきりいってぼくにはよくわからない。
もちろん、話の筋や書こうとしていることは
ぼくなりに理解しているつもりだけど、
あまりにも逸脱と引用が多すぎて、途中で飽きてきてしまう。
引用とかパロディとかの謎解きのようになってきてしまって、
それがちょっとぼくにはツライのだ。


しかし、書評は実に面白い!
小説とはうってかわった平易な語り口で、
多彩な種類の本を実に楽しく紹介する。
毎回たった数ページのこれらの文章は、
もはや「芸」の域に達したと言ってしまってもいいほどだ。


今回読んだこの2冊も実に面白かった。
個人的には、書評家としての活動をこれからも期待している。


もっとも危険な読書

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*1:あと、競馬についても書いてるらしいけどこれはぼくにはどうでもいいや。