ヨイショ

幇間太鼓持ち、男芸者…いろいろな言い方がありますが、それぞれに違いがあるのでしょうか。

ヨイショ

「よいしょ」には掛け声、と相手のご機嫌をとることの2つの意味がある。後者について小沢昭一さんのウンチクを孫引きする。

もともとは太鼓持ちや寄席の芸人が使った楽屋用語だったそうだ。現在では「おせじ、おべんちゃら、ゴマスリ」と同義で使われるが、彼はそれより「格が上」と考えていると言う。

 相手の美点を見つけること。そしてそれを告げることで、先様にいささかでも福をもたらすような、前向きのものでなくてはならないのです。それが「ヨイショ道」というものであり、口先だけのヘラヘラじゃいけません。従って、ヨイショするに及んでは、真剣な人間観察と、自らの人生修行が伴ってこそ、まことのヨイショとなるのであります。

(「文楽崇拝の序」『昭和高座の名人たち』三一書房所収)

 

まことのヨイショ道は奥が深い。

 

昭和 高座の名人たち

昭和 高座の名人たち