ヘリコプター

チョッパーちがい、だったみたいです。

 

ヘリコプター

 アメリカ製とフランス製ではプロペラが逆に回るそうだ。

風呂の栓を抜くと北半球と南半球では、渦巻きが逆になるというが、それは地球の自転のせいだと説明がつく。しかしヘリコプターは米仏ともに北半球。考え方の相違か、技術者の好みか。

 それにしても、どちらが右回りで、どちらが左回りなのかは聞きそびれた。『ランボー』にはソ連製のヘリコプターも出ていたがあれはどちら回りだったか。

 蛇足。英語は helicopter だが、口語では chopper。略してcopter とは言うが、日本のように略して heli とは言わない。

 

そうだったのか!

長年の謎が解けました。

惜しまれながらも解散した極左のミクスチャーバンド、「レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン」。

そのCDの解説か何かに、ギタリスト、トム・モレロの奏法を「ヘリコプター奏法」と表現しているものがありました。当時は何のことやらわかりませんでしたが、ここから来ていたんですね。

トム・モレロのギターはとてもユニーク。

弦を弾く(はじく)というよりも引っ掻き、こすって、DJのスクラッチのような音を効果的に使います。当時はこの奏法には名前がなく(だってそんな奏法はトム・モレロしかしてなかったから)、表現に苦労していました。

おそらく、 わたしが読んだCDの解説を書いたライターは、誰かから弦を指ではじく「チョッパ奏法」のことを聞いたのでしょう。ベースの特殊な奏法だよ、と。ああ、じゃトム・モレロのこれもこの「チョッパー」に違いない、と。で、このライターは少し気を利かせたつもりで、チョッパー奏法のことを「ヘリコプター」奏法と名付けたのでしょう。きっとそうだ。いや、そうに違いない。

 

やだなあ。

わからない言葉は、適当に使わないでほしいです。

あの解説を読んで、鵜呑みにする男の子もたくさんいたと思いますよ。

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ちなみに、いまは「チョッパー奏法」という言葉は使いません。

これは日本だけの言葉だったみたいで、いまは「スラップ奏法」といいます。

 

あと、スラップって、普通はベースにしかやりません。ギターの弦はベースに比べると細いので、スラップをすると切れやすいから。でも、その常識を覆した日本人がいて、それがMIYAVIです。彼はすごい。彼こそヘリコプター奏法です。

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ああ、MOROHAのUKもスラップやってますね。

いまはわりとギターでも取り入れられてるのかもしれません。

 

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