冷静に考えてみれば、主観的な表現ですね。
相性が良い
「相性が良い」は、人だけでなく物事にも使います。
薬効のある強力エキスを配合すると、時には反発することがあり、また時には中和することがありますが、クロレラとエゾウコギは相性がよく、「相須(そうしゅ)」といって互いに薬効を助け合います。
(『薬効食品通信』2011.11.8配布)
「私は彼とは相性がいい」という場合はお互いがそう思っている場合のほかに、次のような、使い方もします。日本バレーボール女子がかつてイタリア戦でも負けました。その時の記事です。
日本の五輪切符獲得に、いきなり暗雲が漂った。昨年から4連勝中と相性の良かったイタリアに、緻密な攻守という持ち味を発揮できずに完敗。
(京都新聞2011.11.6)
そうか、簡単に負かせる相手だから「自分にとっては相性がよい」ということですね。でも、もちろん、イタリアは決して「日本と相性が良い」とは思っていなくて、その反対に「相性が悪い」と思っていたはずです。一方的な場合にも使う、ちょっと意地悪な使い方ですね。
「マリアージュ」、「マッチング」、「ケミストリー」…組み合わせの可能性を表す言葉は限りなくあります。どんな分野でも、組み合わせの化学反応には終わりがありません。
だからこそ、すべての「道」は奥が深く、おもしろいわけですが。