さすがに

年齢のことを言いたかったのでしょうか。

さすがに 

 この言葉は、持ち上げているのか、貶しているのか、何故かはうまく言えないが、変な使い方である。

≪デビュー初期の東映で、渥美格之進(格さん)役を演じたのを加えれば、佐々木助三郎(助さん)、水戸黄門の三役を演じた俳優は里見(浩太朗)ただひとりである。さすがにいまは主役を張ることはなくなったが、時代劇、現代劇を問わず渋い脇役として、圧倒的な存在感を示している。≫

(新井恵美子『昭和の銀幕スター』)

 

昭和の銀幕スター100列伝

昭和の銀幕スター100列伝

 

 

ジャズマンの手癖のようなもの、なのでしょうか。

つなぎ言葉として便利ですが、考えなしに使うと失礼にあたるときもあります。

多用すると白けますが、これも文体の一部であって、名文家の場合はそれが逆にその人の匂い、存在感のようなものを形つくる大事な要素であったりします。