「盗む」「盗人」 アレコレ
何を盗むか。凡人には思いつかないほど、無数にある。手許の国語辞典から拾ってみる。
金銭、目、唇、暇、芸、アイデア、サイン、一舜のすき、
文章、足音
この中の多くは、「目を盗む」のように、他人の所有物のものもあるし、「暇を盗む」のように自分のものもある。また、「唇を盗む」のようにマンマと盗んでもその結果が計り知れないこともある。
2008年12月バクダッドでブッシュ大統領に靴を投げつけたイラクのムンタゼル・ザイディ記者が1年後にパリで記者会見をした。その会場にいた米国イラク政策支持のイラク人記者がザイディ記者に靴を投げつけた。ザイディ記者は、ブッシュ大統領と同じようにうまくよけて、「この記者は私のテクニックを盗んだな」と述べた。
(京都新聞 2009/12/3)
こういう、予測もしない出来事に出くわした時、気の利いたセリフが言えるってスゴイナ。
庚申(かのえさる)の日は、一晩中寝ないで猿田彦の大神をまつる日。男女の同衾は禁止され、これを破ると生まれた子は盗人になると伝えられ、石川五右衛門がその例だと言われた。
五右衛門の 親庚申の 夜をわすれ
おぼろ夜(や)や女盗まん計りごと 子規