舞台用銀行

現実の銀行は「株式会社三菱東京UFJ銀行」ですよね。

 

舞台用銀行

 井上ひさしさんは芝居で銀行をつかうと、「三菱」にするそうだ。

 「い」音は遠くまでと届くからと言うのがその理由。「いえあおう」の順に発音すると舌が一つづつ口の奥に行ってしまい、音も口の奥にこもってしまうのがよくわかる。最後の「う」は一番奥にまで引っ込みこもって大声でもむりだ。腹を下して厠で唸るのも低い声で唸るのが「う~」だ。

(井上ひさし『日本語』)

私家版 日本語文法 (新潮文庫)

私家版 日本語文法 (新潮文庫)

  • 作者:井上 ひさし
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1984/09/27
  • メディア: 文庫
 

 

そういえば、わたしが勤める会社も「三菱」と同じく「み」音から始まります。

設立、名前の考案から関わりましたが、上記の音の良さの面からは成功だったようです。よかったよかった。