(9/100) 『ニーチェ入門』、竹田青嗣、ちくま新書、一九九四

ニーチェ入門 (ちくま新書)

ニーチェ入門 (ちくま新書)



たぶん高校の頃に読んだ本。
思えば、わたしの「入門書から手堅くスタート」癖は
このころから始まったような気がする。


結局のところ、ニーチェという思想家は何をいいたかったのか、
というのはわたしにとって謎のままだ。
おそらく、ニーチェ自身もうまく整理できていなかったのではないか。
ニーチェ研究は、「その著作を精密に読み解く」というよりも、
「断片や遺稿をどう上手く料理するか」という傾向にあるように思う。


竹田青嗣のこの本は、薄めた「ポストモダンニーチェ
特にドゥルーズによる解釈の影響が強い。
それを理解して読むなら有益か。


ただ、竹田青嗣のこの本は日本では結構影響力があって、
広末涼子が何かのインタビューで、
「この前、ニーチェを読んで落ち着きました」なんて言ってたけど、
それはこの本の影響なんだろうな。
わたし自身、この影響から逃れるのに苦労しました。