ミケランジェロの隠し絵。

2010年7月31日 読売新聞夕刊1面。

ミケランジェロの「隠し絵」神の姿に脳幹解剖図


ルネサンス期のイタリアの芸術家ミケランジェロバチカンシスティーナ礼拝堂*1の天井に描いた神の絵に、脳の一部や目の神経系などの解剖図が、一見ではそれとはわからない「隠し絵」として描き込まれていることが、米ジョンズホプキンス大学の研究でわかった(専門誌ニューロサージェリーに掲載)。


隠し絵がみつかったのは、闇と光を分ける神の絵。同大の脳外科医と医療イラストレーターが、画像をデジタル処理して輪郭などを細かく調べた。その結果、神のあごひげからのどにかけての凹凸が、中脳や延髄などが集まった「脳幹」という脳の中枢部を下から見上げた解剖図と重なった。この不自然な凹凸については、ミケランジェロの意図について専門家の間でも論議があった。腹部にも不自然なひだが描かれており、これは、同時期に活躍したダ・ビンチが残した目と視神経の解剖図によく似ているという。
ミケランジェロやダ・ビンチは人体を描くために遺体の解剖を行い、医学や生物学の高度な知識を持っていた。

いや、興味深い話としておもしろく読んだんだけど、
気になったのは、次の「システィーナ礼拝堂の美術修復に携わった田中英道(東北大名誉教授)」の言葉。

大変興味深い。
神はロゴス(言葉)であり、それを脳に見立てたのだろう。
神は人と違うとする当時の宗教観のなかで、
ミケランジェロが自分の自然科学的な考察をひそかに絵に込めたのではないか。

この、「神はロゴス(言葉)であり、それを脳に見立てたのだろう。」
のところがよくわかりません。
これ、田中教授の言葉そのままなのか、記者が要約したのかわからないけど、
これが一面に掲載されちゃうってどうなのかな。

















































*1:バチカン宮殿にある礼拝堂。15世紀に法王シクストゥス4世によって建てられた。16世紀にミケランジェロが描いた旧約聖書の9場面からなる天井画や、壁画「最後の審判」が有名。