『ロビンソン・クルーソー』、デフォー、集英社文庫、1719

ロビンソン・クルーソー (集英社文庫)

ロビンソン・クルーソー (集英社文庫)


やはりこれも「読んでなかった名作読み上げ期間」に読んだ。
読みなおそうと思った理由は、トゥルニエのこの本を読みたかったから。


ドゥルーズに紹介されているのをちらりと目にして以来、気になってた小説です。
意味の論理学〈上〉 (河出文庫)

意味の論理学〈上〉 (河出文庫)

意味の論理学 下

意味の論理学 下

トゥルニエのこの小説は、ロビンソンの物語に底流する
「イギリスの近代化を支えてきた清教徒たちの近代合理主義精神」や、
「西洋人の植民地化につきまとうある種の傲慢さ」
(例えばフライデイを含めたいわゆる野蛮人に対して、ロビンソンがやたらと庇護的だったり、
キリスト教徒になるなら奴隷にしないとかいうところ)を裏返しにして、
ロビンソンが狂気に陥っていく過程が描かれている、らしい。


これでトゥルニエを読む準備はできた、と
(でも、高い本だから図書館で借ります)。


しかし、何よりの収穫は、今回この記事を書こうとして
あれこれネットをさまよっていたら、
武田将明の論文、
煙草と聖書 『ロビンソン・クルーソー』における欲望の問題
に出会えたこと。


久しぶりに、読んでて身震いした論文でした。
この人の論文他のも読みたいな。


あと、保守派のスウィフト対デフォーという雰囲気も確認したかったけど、
これはよくつかめなかった。