『<不良>のための文章術』、永江朗、NHKブックス、2004年



<不良>のための文章術 (NHKブックス)

<不良>のための文章術 (NHKブックス)

以前読んだ時のメモ書きを引いておく。

文章を書くときは、たった一人に向けて書けばいい。
問題は、その「たった一人」をどのような人にするか、である。

「意識とは常になにものかについての意識である」とはフッサールの言葉だが、
文章もまた、常になにものかについての文章である。

書評の目的はその本の内容を要約することではない。
その本がどんな本であるのかを読者に的確に伝え、その本の価値づけ、
位置づけをすることである。

以上には深く納得。
当たり前のことだけど、忘れがちだよね。


勉強になった考えは、

インターネットで調べ物をするのは、書かなくていいことを確認するため。

という考え方。
これ、たしか中山康樹も同じこと書いてた。
今後、モノ書きはつねにこの問題と向きあうことになるでしょう。


あと、
「さすがに」「こだわりの」「評判だけあって」「何といってもやはり」という、
一種のつなぎ語は使ってはいけないんだって。
理由は、
「思考停止に陥ってしまうためで、新しい切り口が生まれない」から。
言われてみればそうかな。


以下は備忘事項。

「委託」販売 … 新刊は三ヵ月半内なら書店は本を出版社に返品できる。
売れ残りのリスクを避けたい書店はこの期間内に返品しようとする。
 → 日本の書店の新刊偏重の原因。

同心…幕府の役人、岡っ引き…同心が個人的に雇っている探偵

資料集め…「日外アソシエイツの人物情報データベース」、「雑誌記事索引ファイル」、
「新聞社の記事検索」、「国立国会図書館」、「図書館流通センター

<不良>のための文章術 (NHKブックス)

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