『プラネット・テラー in グラインドハウス』、監督ロバート・ロドリゲス

タランティーノの新作!
と期待して借りたところ、中身は『プラネット・テラー』。
デス・プルーフ』を借りたつもりが、棚の隣に並べてあったのか、
間違って手にとってしまったようだ。
どうせグラインドハウスは2本とも観るつもりだったから構わない
(こんなふうに「他の映画と間違われても問題ない映画」として受け止められるのは、
この企画の製作側も本望なのでは?)。


しかし、中身は……『フロム・ダスク・ティル・ドーン』かな。
タランティーノとロドリゲスは、かつてアメリカ各地の映画館で細々と(しかし連綿と)上映されていた
グラインドハウス系の映画体験を復活させることを目標にしたらしい。
日本でいえば、弁士による上映を復活させる企画に似ているのかもしれない。
だが、この企画がどのような意味があるのかは疑問。
(弁士による上映は、弁士ごとに映画の伝え方ががらりと変わる、という意味で、
グラインドハウスの復活よりも表現の可能性を感じる)。


内容面に関しても、
ぼくは『映画秘宝』の読者だから(定期購読してます)、
この映画も観るし、切り株系の映画にも興味を持つようにもなったけど、
やっぱり好みとはちょっと違うな。


「あえて低俗な映画をつくる」という姿勢に、
高級なものになりすぎてしまった映画に対するプロテスト以上の意味を読み取れないのである。
いや、「片脚マシンガンガール」とか、ちょっと面白いところももちろんあるけどね。