カテゴリ創設。

今から10年程前に地元の埼玉県で会員になって以来、
ぼくはブックオフの年季の入ったヘビー・ユーザーであり続けている。
会員証はそのときのものをまだ使っているので、
ぼくの会員証はその場でラミネート加工する白いものだ。
この会員証使ってる人、ほとんどいないんじゃないかな。


特に最近は、2ヵ月後に引越を控えているため、
毎週本や漫画などを売りに行っている。
その際にまた新しいものを買ってしまうので、
一向に部屋の整理は進まないのだが困ったところだ。
で、せっかくなので、
この毎週の「パトロール」(とぼくは呼んでいる)の記録をつけることにした。
その理由は二つ。
一つは、記録をつけることによって売買したものを確認し、
無駄な行為ではなかったかどうかを反省するため。
もう一つは、文化交流の「場」としてブックオフを考えるためだ。
この10年間、ぼくにとってブックオフは宝の山だった。
廃盤になったCD、買いそびれた雑誌のバックナンバー、絶版の書籍が
高くて定価の半額、下手すると100円で買えてしまう。
店内の隅から隅まで探索すると、必ず収穫があるのである。
旅行などで足を伸ばし、初見のブックオフを訪れる時は胸が踊る。
そのたびに同行者の顰蹙を買うのは申し訳ないが。


思うに、自分にとってはどうでもいいものが、
他人には非常に価値のあるものである場合がある。
その需要と供給をマッチングさせる理想な形がヤフオクだと思うが、
ぼくには手続きが少々煩雑だし、
妥当な値段がついてしまうのも面白くない。
破格の安さでお宝に出会えるのはブックオフならではだ。
そして、全国に遍在して、
このように人々の潜在的な文化的な需要と供給を保存することにより、
ブックオフは極めて文化的な「ゆらいだアーカイヴ」として
機能するのではないだろうか――
そんなことを考えていけるカテゴリになったらいいと思う。
……まあ、単にヲタクが釣果を喜ぶカテゴリに終わる可能性が濃厚だけど。