只今絶好調、安野モヨコの社会人マンガ。
『監督不行届』を読んでから安野モヨコのファンになったんだけど、
この作品も期待を裏切られなかった。
「仕事は生きていくための手段」という考えでなく、
「仕事のために生きる」という姿勢がこの作品のテーマ。
会社で働くということ(特に出版社で働くということ)を
少々美化しているように感じられるし、
キャラクターも類型的だけど、面白かった。
特に、対価をもらっている以上持っていなければならない、
「プロ意識」についてきちんと書かれていて深く共感する。
描かれていることは至極真っ当なことばかりだけど、
これが支持を得ているのは、安野モヨコの絵の力と、
女性が主人公(松方弘子)というのもあるのだろう。
基本的に女性は大変だと思う。
働いているんなら尚更だ。
セクハラ、結婚、育児、体調など、
昔に比べれば社会の理解が得られるようになったとはいえ、
まだまだ辛いことはたくさんあるだろう。
その意味で、ぼくはフェミニストでもなんでもないけど、
女性のことを尊敬してる。
でも……この作品の中にも描いてあるけど、女性の方が強いよね。
「おひとりさま」とか「負け犬」なんて言葉もあるけど、
同じ歳だったら圧倒的に女性の方が強いと思う。
ちなみに、舞台となってるのは雑誌の編集部だけど、
雑誌「JIDAI」は「AERA」がモデルだろう。
「AERA」ってラテン語で「時代」の意味だから。
- 作者: 安野モヨコ
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