『働きマン』①〜②、安野モヨコ、講談社

只今絶好調、安野モヨコの社会人マンガ。
『監督不行届』を読んでから安野モヨコのファンになったんだけど、
この作品も期待を裏切られなかった。


「仕事は生きていくための手段」という考えでなく、
「仕事のために生きる」という姿勢がこの作品のテーマ。
会社で働くということ(特に出版社で働くということ)を
少々美化しているように感じられるし、
キャラクターも類型的だけど、面白かった。
特に、対価をもらっている以上持っていなければならない、
「プロ意識」についてきちんと書かれていて深く共感する。


描かれていることは至極真っ当なことばかりだけど、
これが支持を得ているのは、安野モヨコの絵の力と、
女性が主人公(松方弘子)というのもあるのだろう。


基本的に女性は大変だと思う。
働いているんなら尚更だ。
セクハラ、結婚、育児、体調など、
昔に比べれば社会の理解が得られるようになったとはいえ、
まだまだ辛いことはたくさんあるだろう。
その意味で、ぼくはフェミニストでもなんでもないけど、
女性のことを尊敬してる。


でも……この作品の中にも描いてあるけど、女性の方が強いよね。
「おひとりさま」とか「負け犬」なんて言葉もあるけど、
同じ歳だったら圧倒的に女性の方が強いと思う。


ちなみに、舞台となってるのは雑誌の編集部だけど、
雑誌「JIDAI」は「AERA」がモデルだろう。
「AERA」ってラテン語で「時代」の意味だから。

働きマン(1) (モーニング KC)

働きマン(1) (モーニング KC)

働きマン(2) (モーニング KC)

働きマン(2) (モーニング KC)