期せずして渉猟日。

今日は久しぶりに大阪に行く用事があり、
その帰りにブックオフへ。
三条店は回転が速いので、
近くに来たら寄ることにしている。
これは日課のようなものだ。


そして……今日はそこでいくつもの幸運な出会いがあった。

・『映画の領分 映像と音響のポイエーシス』、加藤幹郎
  フィルムアート社、二〇〇二年
 
加藤幹郎は京大の総人の助教授だ。
フィルムを表層の映像から分析してみせた『鏡の迷路』
(おそらく、このアイディアはドゥルーズから刺激を受けたのだと思うが)
を読んで以来、氏のことは気になっていた。
再び出会えて嬉しい。
 

・『月刊 feature 1999年五月、vol.2 No.5』
 
特集が「小泉今日子竹中直人」だったので購入。
映画、『共犯者』にあわせてのもののようだ。
そういえば共演していた。
竹中直人の役は殺し屋「カルロス」だった。

この雑誌の存在を知らなかったけど、今でも発行してるのだろうか?
「Music TV MOVIE STYLE ART NOVELS & PEOPLE」
とあるが、ひどく雑多な印象を受ける。
角川が発行元だと知り、納得。
平野啓一郎のインタビューも収録されていた。


そして……


・『魂について』、アリストテレス京都大学学術出版会
  西洋古典叢書、中畑正志訳、二〇〇一年

泣く子も黙る、Mercyこと中畑正志による"De anima"の訳である。
知人から、この訳書は古代ギリシア研究史上重要な訳であると
聞かされており、いずれ買いたいと思っていた本である。
東と西の学閥争いの決着のつかない日本古代哲学界。
全国統一するのはこの男かもしれない、らしい。
 
読むのは随分先のことだろうが、とりあえず購入。



さらに……

・『Quick Japan vol.36 特集 SPANK HAPPY』、太田出版、2001年

スパンク・ハッピーの特集号! これを随分探していた。
Date Course Pentagon Royal Garden特集号、
菊地=小島対談号、インリンとのケンカ号などは
集めたものの、これはなかなかみなかった……。
ので、手に入れることが出来て実に嬉しい。
菊地の話はやはり面白い。
今回は対談が多く、テニヲハも気にならなかった。


岩澤瞳は、僕が思っていたよりも可愛く、
僕が思っていたよりもバカだった。

「ミスター・ドーナツのシュトックハウゼン」再録。
これは名作だ。

と、思いがけない出会いに胸をときめかせ、
購買欲が刺激されたので、そのまま「HOT LINE」へ。


・"Atmosphere for lovers and thieves", Ben Webster
題名が洒落ている。


・"The Brecker Brothers", The Brecker Brothers
おなじみのBBの1st。
ジャケットが欲しかったので購入。


・"Romantic Swing / Eugen Cicero plays Franz Liszt"
キケロのリスト演奏集。
バッハはあるが、リストは聴いたことがなかったので購入。
ジャケットがスーラでいい感じだ。

・『マルサの女』、本多俊之
ミスター・メロディ、本多俊之による『マルサの女』のO.S.T.。
サントラをやったときの彼は素晴らしい! の一言。
伊丹十三が早く亡くなってしまったのが惜しまれる。
(もっとも、作品は煮詰まっていたけれど)

これらのレコードは全て数百円。
他にもプレゼント用のレコードも購入。

中古店めぐりはやめられない。