『ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判』、町山智宏&柳下毅一郎、洋泉社、2002年

本棚の整理をしてたらこの本に出会った。
で、メモを取ってなかったんでパラパラと読み返したら、
これが面白くてほぼ通読!
ファビュラス・バーカー・ボーイズはホント面白い!
町山智浩氏も柳下毅一郎氏も尊敬してます。


ブラピカッコイイ! とかのハリウッドゴシップ的な映画の見方をするなら、
これくらい徹底して欲しい。
しかもこの二人の見方は、ゴシップ的な見方を徹底することで、
一回りしちゃって逆に極めて文化的な映画の分析に成功してる。
非常に刺激的でした。


シティ・オブ・エンジェル』を徹底的にこきおろすところで、
『ベルリン天使の詩』について触れてる。

クライマックスで、「あたしってー、ホントはこんな女なのー」とか
自意識過剰な愚痴をベラベラ喋りまくるよね。
イライラしながら観てると、天使は黙ってニコッと笑って女を抱きしめる。
あのシーンの意味をヴェンダースはこう説明してる。
「女性が自分の意見をダラダラ喋るのを聞くことほど
 男にとって悪夢はありません」(笑)。
「でも、それを抱きしめるのが本当の愛なんですよ」って。

……なるほどねえ。さすがヴェンダース、深いぜ。
この元ネタ、読みたいなあ。
ぼくはこのシーン、そのまま感動して受け止めてたんだけど。

ファビュラス・バーカー・ボーイズ、次作も読みます!