2005-06-07から1日間の記事一覧

『イデアの洞窟』、ホセ・カルロス・ソモサ、文藝春秋、二〇〇四年(”La caverna de las ideas”, Jose Carlos Somoza, 2000)

小説のメタレベルを利用した良質のミステリーである。 古代ギリシア、アテネ。 野犬に食い殺されたと思しき若者の死体が発見される。 だが不信を抱いたものがいた――「謎の解読者」と異名をとる男、ヘラクレス。 調査に乗り出した彼の前に現れるさらなる死体…