2005-05-26から1日間の記事一覧

『インディヴィジュアル・プロジェクション』、阿部和重、新潮社、初出一九九七年

小説は、まず読んで面白いものでなければならない。 当然純文学もその例外ではない。 本作品は充分その基準を満たしている。 前回の芥川賞は明らかに話題作りを狙ったものであり、 そのあからさまな戦略に呆れたものだが、今回は深く納得できるものだった。 …