二重前置詞の話です。
こういうの、ネイティヴからしたら、全く悩むことなく、「言う/言わない」で済む話なのでしょうね。
カーテンの向こうから
コミック『ツレちゃんのゆううつ』(三島たけし)の一コマ。
「テレビの前でパズルをしている君! ホラーアワーの恐怖に 何分耐えられるかしら? さて 今夜のこわーいお話“恐怖はカーテンの向こうから”」
「カーテンの向こうから」を英語でどう表現するか。簡単なようだが、いざ鉛筆をにぎって書き始めると from の次が出て来ない。英語では〈前置詞+名詞〉がルールだから「向こう」と言う名詞は何だったけ? と考えたらアリ地獄に落ち込んでしまう。前置詞の後ろには名詞を置くのが決まりだが、
from は例外でもう一つ前置詞句がとれるのである。
「道の向こうから」は from across the street,
「ベッドの下から」は from under the bed,
「引き出しの中から」はfrom inside the drawer
となる。
では上のコミックの「恐怖はカーテンの向こうから」はどう書くか。次でよいのである。
from behind the curtain comes the horror
『ツレちゃんのゆううつ』は素晴らしいマンガです。
ほのぼの系の幼児マンガと受け止められている向きもありますが、実際のところはオシャレ「巨乳+マザコン漫画」です。復刊したら人気出ると思いますよ。
この頃のヤンジャンはまだ大人しかったなあ。
『レモンエンジェル』『うめももさくら』『押忍! 空手部!』とかの頃です。
当時はそれでもずいぶん攻めてるなあ、と感じたものですが、それがいつから巨乳エロ、人体切断系バイオレンスの雑誌になってしまったのか…。