堀江謙一青年、アメリカでの評価の理由。

これ、おもしろい話です。

マーメイド号

堀江謙一青年はその小さなヨット『マーメイド号』でひとりぼっちで太平洋を横断した。

興味深いのは、この偉業に対する2つの見解。日本の新聞は「法令違反」「無謀な冒険」などと非難したが、アメリカは小型ヨットでの単独太平洋横断を称賛した。この日米というより、2つの精神の乖離の根底には何が流れているのだろうか。

ところが、である。面白いその裏話の一つ。その前日、ソ連人工衛星打ち上げに成功し、アメリカの宇宙技術が遅れをとったことをニュースにしたくなかったから、アメリカのジャーナリズムが大歓迎したのだという。関川夏央『昭和三十年度演習』岩波書店 より)

 

チョットした話題には必ず、裏話がある。努力、偶然、駆け引き、打算、捏造などが隠されている。それらを、嗅ぎ取り、推理し、判断し、自分の言葉で評価できるか。これが難しい。

 

昭和三十年代 演習

昭和三十年代 演習